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裏切りのドラマとグラン・ギニョール劇場
ハイナー・ミュラーの革命劇『指令』
Das Drama des Verrats und das Theater des Grand Guignol.
Heiner Müllers Revolutionsstück „Der Auftrag”

主催
科研プロジェクト「越境文化演劇研究――異他の視点からの演劇文化論」
開催日
2018年4月2日(月)
会場
慶應義塾大学三田キャンパス 大学院棟1階312番教室

概要

2018年4月2日三田キャンパスにて、ジーゲン大学名誉教授・慶應義塾大学元教授のラルフ・シュネル氏により、ハイナー・ミュラーの戯曲をテーマとした研究会が開催されました。

研究会では、まずシュネル教授がハイナー・ミュラーの戯曲『指令』について講演を行い、その後参加者を交えてのディスカッションへと移りました。講演では、フランス革命に端を発した西インド諸島の奴隷解放運動の挫折という筋設定をベースに、この戯曲がテクストとして「革命の輸出の失敗」や「裏切り」というモチーフとその周辺のモチーフの数々を織り交ぜたものとして構成されていることが確認されました。

また、ハイナー・ミュラーがテクストと(自身の演出による)実際の上演の中で表現としてのアレゴリーを駆使し、そのことによって本作が如何にテクストとしても上演としても線的なつながりや時間枠をもつ物語(戯曲)形式から逸脱しているか、という点についても取り上げられました。これらの点について参加者からも多くの質問やコメントが寄せられ、活発な議論が行われました。



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